「唐揚げは鶏もも肉じゃないと美味しくない」そんな常識を覆します。実は、鶏胸肉でも驚くほどジューシーで柔らかい唐揚げが作れます。しかももも肉より30〜40円/100g安く、カロリーは30%オフ。この記事では、パサパサにならない下処理のコツと、外はカリッ・中はジューシーな黄金レシピを完全解説します。
鶏胸肉唐揚げのメリット
| 比較項目 | 鶏もも肉 | 鶏胸肉 |
|---|---|---|
| 価格(100g) | 約90〜120円 | 約60〜80円 |
| カロリー(唐揚げ100g) | 約290kcal | 約250kcal |
| タンパク質(100g) | 約25g | 約28g |
| 脂質(揚げる前100g) | 14g | 1.9g |
節約額: 週1回唐揚げ(500g使用)なら、月約600円、年間約7,200円の節約!
基本の鶏胸肉唐揚げレシピ【黄金比率】
材料(2〜3人分)
鶏肉(300g分)
- 鶏胸肉: 300g(1枚)
下味(黄金比率)
- 砂糖: 小さじ1(保水効果)
- 塩: 小さじ1/2
- 醤油: 大さじ1.5
- 酒: 大さじ1
- 生姜(すりおろし): 小さじ1
- にんにく(すりおろし): 小さじ1/2
- ごま油: 小さじ1
- マヨネーズ: 大さじ1(柔らかさの秘訣)
衣
- 片栗粉: 適量
- または片栗粉と薄力粉を1:1
作り方【失敗なし8ステップ】
- 鶏胸肉をカット: 一口大(3〜4cm角)にそぎ切り。繊維を断つように斜めに切る
- 砂糖を揉み込む: まず砂糖だけを揉み込んで10分置く(保水効果)
- 下味をつける: 残りの調味料を全て加えて揉み込む
- 冷蔵庫で30分〜一晩: しっかり味を染み込ませる(一晩が理想)
- 衣をつける: 片栗粉をまぶす(余分な粉は落とす)
- 1回目の揚げ: 170℃の油で2分揚げる
- 休ませる: バットに取り出して3分休ませる(余熱で火を通す)
- 2度揚げ: 180℃の高温で1分カリッと揚げる
パサパサにならない5つの秘訣
秘訣1: そぎ切りで繊維を断つ
- 包丁を斜め45度に傾ける
- 繊維を断つように薄くスライス
- 厚さ1〜1.5cm程度
- 効果: 繊維が短くなり、噛み切りやすく柔らかい
秘訣2: 砂糖を先に揉み込む
- 砂糖の保湿効果で水分を閉じ込める
- 必ず塩より先に砂糖を揉み込む
- 10分置いてから他の調味料を加える
秘訣3: マヨネーズを加える
- マヨネーズの油と酢がタンパク質を柔らかくする
- 下味に大さじ1加えるだけ
- マヨネーズの味は揚げると飛ぶので心配なし
秘訣4: 2度揚げで外カリ・中ジューシー
- 1回目(170℃・2分): 中まで火を通す
- 休ませる(3分): 余熱で火を通し、肉汁を閉じ込める
- 2回目(180℃・1分): 表面をカリッと仕上げる
秘訣5: 一晩漬け込む
- 下味を一晩(8〜12時間)漬けると味が染み込む
- 酵素が肉を柔らかくする時間も稼げる
- 前日夜に仕込んで翌日揚げるのがベスト
味付けバリエーション【人気フレーバー5選】
1. 醤油ベース(基本)
上記の基本レシピ。ご飯が進む定番の味。
2. 塩唐揚げ
下味(300g分)
- 砂糖: 小さじ1
- 塩: 小さじ1
- 酒: 大さじ1
- レモン汁: 大さじ1
- にんにく: 小さじ1/2
- 黒胡椒: 小さじ1/2
- ごま油: 小さじ1
特徴: さっぱりヘルシー。レモンを添えて
3. 竜田揚げ(濃いめ醤油)
下味(300g分)
- 砂糖: 小さじ1
- 醤油: 大さじ2
- みりん: 大さじ1
- 生姜: 小さじ1
衣: 片栗粉のみ
特徴: 濃い味でお弁当に最適
4. カレー唐揚げ
下味(300g分)
- 砂糖: 小さじ1
- 塩: 小さじ1/2
- カレー粉: 大さじ1
- ヨーグルト: 大さじ2
- にんにく: 小さじ1
特徴: 子供に大人気。スパイシー
5. 韓国風ヤンニョムチキン
下味: 基本の醤油ベース
揚げた後のタレ:
- コチュジャン: 大さじ2
- ケチャップ: 大さじ2
- 砂糖: 大さじ1
- 醤油: 大さじ1
- にんにく: 小さじ1
- ごま: 適量
揚げた唐揚げにタレを絡める
衣のバリエーション【食感を変える】
| 衣の種類 | 食感 | 特徴 |
|---|---|---|
| 片栗粉のみ | カリカリ | 最もカリッと仕上がる。竜田揚げ風 |
| 片栗粉:薄力粉 = 1:1 | サクサク | バランスが良い。定番 |
| 薄力粉のみ | 軽い | あっさり系。油っぽくない |
| 片栗粉 + 米粉 | 超カリカリ | 冷めてもカリッと。お弁当向き |
| 片栗粉 + コーンスターチ | サクサク軽い | ケンタッキー風 |
揚げ方のコツ【温度と時間】
油の温度管理
| 工程 | 温度 | 時間 | 目的 |
|---|---|---|---|
| 1回目 | 170℃ | 2〜2.5分 | 中まで火を通す |
| 休ませる | - | 3分 | 余熱で火を通す |
| 2回目 | 180℃ | 1分 | 表面をカリッと |
温度の確認方法
- 170℃: 衣を落とすと、途中まで沈んですぐ浮く
- 180℃: 衣を落とすと、すぐに浮いてジュワッと広がる
一度にたくさん揚げない
- 鍋の表面積の半分以下に抑える
- 入れすぎると油温が下がってベチャッとなる
- 2〜3回に分けて揚げる
カロリーを抑える裏技
裏技1: ノンフライヤーで揚げない唐揚げ
- 下味は通常通り
- 片栗粉をまぶす
- 表面に油をスプレー(または刷毛で塗る)
- ノンフライヤー200℃で15〜18分
- カロリー: 約180kcal/100g(通常の30%オフ)
裏技2: オーブンで揚げ焼き
- 天板にクッキングシートを敷く
- 唐揚げを並べて表面に油をスプレー
- 220℃で15分→裏返して10分
- カロリー: 約200kcal/100g
お弁当に最適な唐揚げのコツ
冷めても美味しくする工夫
- 衣に米粉を混ぜる: 片栗粉:米粉 = 1:1でカリカリ持続
- 2度揚げ必須: 冷めてもサクサク
- しっかり油を切る: キッチンペーパーで余分な油を吸う
- 完全に冷ます: 温かいまま詰めると水分が出てベチャッとなる
前日仕込みテクニック
- 前日夜: 下味をつけて冷蔵庫へ
- 当日朝: 揚げるだけ(10分で完成)
- または前日に揚げて冷蔵保存→朝トースターで温め直し
よくある失敗と対処法
失敗1: パサパサになった
原因: 揚げすぎ・下処理不足
対処法:
- そぎ切りで薄く切る(厚さ1〜1.5cm)
- 砂糖とマヨネーズを必ず入れる
- 1回目の揚げ時間を2分厳守
- 竹串を刺して透明な肉汁が出たらOK
失敗2: 衣がベチャッとなった
原因: 油温が低い・一度に入れすぎ
対処法:
- 必ず170℃以上で揚げる
- 一度に入れる量を減らす
- 2度揚げで180℃でカリッと仕上げる
失敗3: 中が生焼け
原因: 厚すぎ・油温が高すぎ
対処法:
- 一口大を小さめにカット(3〜4cm角)
- そぎ切りで薄くする
- 1回目は170℃で低温でじっくり
- 生焼けの場合は電子レンジ600Wで30秒追加加熱
よくある質問(FAQ)
まとめ
鶏胸肉の唐揚げは、砂糖・マヨネーズでの下処理、そぎ切り、2度揚げの3つのコツで、もも肉に負けないジューシーさを実現できます。価格はもも肉より30〜40円/100g安く、カロリーは30%オフ(約250kcal/100g)でタンパク質は豊富です。
下味の黄金比率は、砂糖小さじ1を先に揉み込み、醤油大さじ1.5・酒大さじ1・生姜・にんにく・マヨネーズ大さじ1を加えて一晩漬けること。170℃で2分揚げ、3分休ませ、180℃で1分の2度揚げで外カリ・中ジューシーに仕上がります。
塩唐揚げ・竜田揚げ・カレー唐揚げなど味付けバリエーションも豊富で、ノンフライヤーやオーブンを使えばさらにヘルシーに。週1回唐揚げを作るなら年間約7,200円の節約になり、お弁当・夜食・作り置きに最適な万能レシピです。